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プレーヤーとしての「夏まゆみ」

2002/02/20(水)

ナツ・ファンキーハーツ公演『海月』を見てきました。 一人の女性が死んでしまったところから、ストーリーは始まります。 ストーリーと言っても、台詞は一切なく、 プレーヤー夏まゆみを通して、それは「無垢な幼い子供」であったり、 「苦悩や悲しみを背負った老婆」であったり、或いはまた、 「喜びに満ちた恋する少女」であったり…と、その女性の心の中にある あらゆる感情を、和のテイストがきいた音に乗せ、 ダンスと数行の字幕のみで展開してゆきます。

途中の1曲を除いて、夏さんは舞台上から掃けず、 1時間ものあいだ、出ずっぱりの踊りっぱなし! ダンスという身体の動き1つで、ここまで心の動きを表現できるなんて… あちきは、深い感動と、そしてある種の衝撃を受けました。

帰宅後もしばし放心状態…。 何故これほどまでに感動したのだろう、と考えてみた。 普段お仕事でご一緒させて頂く際、 現場での「振付師・夏まゆみ」は、あちき(或いは共演者)にとっては 「男」なのである。「演者・夏まゆみ」も然り。 その夏さんが、演技対象である「女心」を見事に表現しきったのだ。 だからこそ、あれほどまでにショックを受けてしまったに違いない。

…なんだか、何書いているのか自分でも わからなくなってきちゃいました…。(汗) あちきがこの舞台から受けた感動を表現するには、 どおもうまい言葉が見つからない…。

くらげのようにゆらゆらと波間を漂う、さまざまな形をした女心。 同じ「女」として、なんだか魂を揺さぶられたような思いでした。